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| 1.はじめに | ||||||||||
| 先に報告した1)計画に基づき、(財)北海道地域技術振興センターの支援を受け、写真 1に示す新築の集合住宅(美唄 ウエスト・パレス)に冷水循環式雪冷房を施し、良好な運用結果を得たので報告する。 |
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| 2.システム概要 | ||||||||||
| システムの全体を図 1に示し、熱交換器を仲介とした1次側(雪の融解水循環系)と2次側(不凍液循環系)および温度、循環作動流体などの制御系を図 2に示す。また、雪冷房の仕様を表 1に示す。冷房は各戸の居間のみとしている。 また、2次側は温水暖房用ボイラーとの接続できる構造とし設備の有効な利用を図っている。 各戸に配置したファン・コイル・ユニット(FCU)を図 3に示す。同図には各戸での冷房の状況を測定するためにFCU内部に取付けた温度計の位置(温度代表点とおよぶ)を記載してある。 |
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| 3.運用結果 | ||||||||||
<3.1経緯> 運用の経緯を表 2に示す。冷房開始の雪は、高さ3m、密度0.5トン/立方メートル程度あり、天井に配したシャワー・ノズルからの水は途中の雪に吸い取られ冷水槽に至るまでに1時間程度の時間を要し(図8において後述)、応用性が悪かった。このため、天井からのシャワーによる循環融解水の供給方式を放棄し床の上に置いた孔をあけたヘッダー菅から床と雪の間に散水し、雪の冷熱を受渡しする方式(床散水方式と呼ぶ)を開発した。 この方式は高度に機械加工されたシャワー・ノズルを必要とせず、また、比較的高温の循環水が床面を流れるため、地中への熱損失が軽減され、さらに、システムがより簡単となるなどの長所がある。 しかし、雪に含まれるごみをより多く冷水槽に運び込む欠点もあり、このためフィルターのドレン排出をより頻繁に行うため自動化した。 |
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| <3.2運用期間中の外気温度> 運用期間中の外気温度を図 4に示す。7月の中旬くらいから外気温度は例年に比較し3〜5℃高く、また、7月の下旬からは、とくに最低温度の下がらない日々が続いた。 |
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| <3.3代表点温度> e−1号室(入居者あり)とe−3号室(入居者なし)の代表点の温度の経緯を図 5に示す。図3に示すFCU内部の代表点に設置した温度計の温度は必ずしも部屋の平均温度を示すわけではなく、FCUを作動させない場合には冷水コイルの影響を受けFCUを作動させた場合よりも低い温度を示す。なお、この温度変化より各室の冷房の使用状況を判断した。 |
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| <3.4 熱交換器での温度> 熱交換器に出入りする水の温度の変化を図 8に示す。 7/13日までの1次側の入口温度(融解冷水の温度)は、3.1において述べた原因により、その変動が激しくなっている。なお、冷房期間の終わりに近い時期にも同様な変動が見られるが、これはフィルターからのドレン排出時を示している。融解冷水の温度の温度は、天井シャワー方式を床散水方式に変更したことにより高くなり、また、雪の残存量が減少するにつれても高くなったが、生活空間の冷房という観点からすると、この程度の温度上昇による問題は生じなかった。 外気気温が22℃以上になるとシステムが稼動する条件のもとで8月8日まで運転を行った。 冷房使用する雪の節約の面から、8月8日に作動外気温度を25℃に変更し、以降の運用を行ったが、入居者の方々からの苦情はなかった。これは、この時期、暑さに慣れ、また、外気温度も高かったことにもよるものと考えられる。なお、表 3に併記してあるが、作動最低外気温度を25℃とすると今年の例では、システムの作動時間(=ポンプの稼動時間)は約1/2となる。この作動時間に対する全稼動時間の割合を表3に外気温度25℃以上の時のポンプに対する負荷率として示す。この値が100%以上の場合にはその値を括弧内に示し、平均負荷率の算出時には表にあるように100%とした。これは、たとえば、e−1室では、今年の冷房期間よりも93時間(=395−302)、30.8%(=130.8−100)だけ冷房を我慢してもらうことも意味している。この場合の平均負荷率は71.7%と高い値を示し、システムの作動中の負荷の変動の少ない簡明なシステムの構築が可能となることがわかる。なお、システムの作動最低温度を程度とするかについては今後検討が必要である。 |