第2回目 原稿
カナダでの生活
カナダに来て3ヶ月が経ちました。毎日学校で英語の勉強をし、友人と旅行に行ったり、アイススレッジホッケーと車椅子バスケットボールの練習をしたりととても充実した毎日を送っています。
今、私が英語を学んでいるコースはESL(English as a Second Language)というコースで、自分の英語の力を伸ばすためやカナダやアメリカの大学で勉強するため、仕事のためにと、世界中の国々から色々な目的を持った人たちが英語を勉強しています。授業は月曜日から金曜日まで、朝8時半から夕方4時まで(昼休み1時間半)です。また、教室で勉強するばかりでなく、金曜日の午後は美術館や博物館を見学したり、夏にはカヌーをしたりとカナダの文化についても色々と学ぶことができます。
9月から車椅子バスケットボールとアイススレッジホッケーのシーズンが始まりました。車椅子バスケは毎週月曜日の夜に練習があり、11月からはハウスリーグと呼ばれる3・4チームによるリーグ戦が行われます。また、ホッケーも同様にハウスリーグがあり、毎週金曜日と日曜日に試合があります。
バスケとホッケーの練習に参加し、日本と違うと感じたことは、健常者の参加と子供たちに対する指導です。障害をもった選手の家族や友人が一緒にプレイをして楽しみ、また、様々な障害を持った人たちがスポーツを楽しんでいます。そして、障害をもった子供たちに対するプログラムがバスケとホッケーの両方で行われています。
日本の障害者スポーツは障害を持った人でも更に限定した人(特に上肢に障害がない人)ばかりがスポーツをしているように感じます。私も日本にいた時は強くなることや試合に勝つことばかりを考え練習をしてきました。しかし、ここカナダやアメリカでは様々な障害を持った人(片麻痺者や脳性麻痺)がスポーツ楽しんでいます。スポーツを楽しむことが障害を問わず大きな文化になっています。もちろん障害の程度により能力に差がありますが、まず第1にみんなで楽しむこと、スポーツをしている人も周りで見ている人も一緒になって楽しむことの重要性をすごく実感しました。これからは自分自身のトレーニングはもちろん、多くの人に障害者スポーツをどのように紹介・指導していくかも学んでいこうと思います。
2000年10月9日
永瀬 充
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